水と土の芸術祭・晩餐会用、ダイニングテーブル。
こんばんは、弟です。
午後から仏壇掃除が2件、とても喜んで頂けました。
もちろんお掃除が本職ではないので、お伺いしたついでに木製品のご相談を受けることが時々あります。
今日も古い道具のお直しを頂きました。
そんなことをこれまで続けてきて、仏壇木地師(見習い)という位置づけながらも、様々なお仕事をこなしてきました。
そしてつい最近ですが、またひとつ仕事を納め終えました。
新潟で今月の24日まで開催されています『水と土の芸術祭』というイベントがあります。
そのメイン会場内のシェアキッチンにて使用される、ダイニングテーブルです。
これは、私が普段製作しているものとは別物です。
このイベントのテーマに則り、新潟工科専門学校の生徒さん達が出したデザイン案を元に製作しました。
正直、これほどやりづらい家具づくりはありませんでした。
答えは自分ではなく、生徒さんの中にあるのです。
人のデザインを形にする仕事。
本来職人とはそうゆう物なのですが、今まで自分で考えたりご提案をして製作することが多かったので、苦戦しました。
結果的に主催者の方にもご満足頂き、ホッとしています。
今日はその製作過程などを、写真と共にご紹介していきたいと思います。
阿部仏壇製作所 http://www.ab.auone-net.jp/~abe-bu/index.htm
KOUGI 木の手作り雑貨 http://kougi.cart.fc2.com/
材料として使うトロ箱、メイン会場にて。
会社に戻りさっそく割る、汚れや破損、多し。
砂が付いていると機械を傷めてしまうため、すべてブラシを擦って取り除きました。
天板部分の材は両面を削り、平らにしました。
天板の芯材、軽量化を考慮し2.5m/mのラワン合板でフラッシュに。
空洞が多い構造です。
脚を取り付けるための金具穴。
脚の芯材も完成。
部分に合わせて材料を選び、長さを幅を切り分けます。
位置を間違わないように、列ごとに分け、裏に番号を振ります。
色のサンプルづくり、今回は無地も含めて7パターンです。
一回目の塗り、まだ色がキツイです。
乾燥後、更に色を調整し整えます。
貼り付ける順番を間違えないように、並べていきます。
手早く接着剤を塗っていきます。
天板にも接着剤を。
とりあえず順番通りに貼っていきます。
余分な箇所を切り落とし、平らにならし、角を丸く削ります。
木口にスライスされた突き板テープを貼り、余分を切り取り、粗い箇所を整えます。
脚はあえて着色せず、風化した色味をそのまま残しました。
脚は箱型、二つです。
4本のビスを六角レンチで締めて固定します。
取り付け完了。
完成。
脚は互いをビスで止めて合わせることができます。
このように違和感なく合います。
収納として利用することが出来ます。
そして納品完了。
前からここにあったかのように、馴染んでいます。
関係者の方々と記念撮影パシャリ。